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CAのロールプレイングコンテスト『PCAC』第8回優勝者
パーソルキャリアが主催する、CAのスキル向上を目的としたロールプレイング大会『PCAC』(Professional・Career・Adviser・Contest)の第8回が、2025年11月13日に開催された。今回は、第8回の優勝者2人に、コンテスト参加で得た気付きやその後の成果などについて聞いた。
実力を試して客観的な評価を得るために参加
優勝おめでとうございます。最初に、お2人のご経歴をお聞かせください。
鶴田健人氏(以下、鶴田) ありがとうございます。私は2015年に大学を卒業し、ストレッチ専門店の運営会社へ入社しました。トレーナーから始め、店長やマネジャーを経験後、2020年から3年間は先輩が立ち上げた1社目の同業の立ち上げに携わり、2023年にパーソルキャリア株式会社へ入社しました。現在は、dodaエージェントサービス事業部で事務領域のCA(キャリアアドバイザー)を担当しています。
矢野礼佳氏(以下、矢野) 私は2021年に大学を卒業し、新卒でクイックに入社しました。現在はCAとRA(リクルーティングアドバイザー)の両方を担当しています。
人材業界に入った理由は何でしょうか。
矢野 学生時代に「自分の人生を自分で意思決定できる人が増えたら、皆が楽しく前を向いて生きられるのではないか」と感じる経験があったからです。私は高校生まで、周りの目を気にしながら選択をするタイプでしたが、誰かを基準にした決定は、上手くいかなかったときにやるせない気持ちになります。そんな自分を変えるため、大学時代は自ら志願して学生団体の代表になりました。そのとき「自分軸で決めれば頑張れる。納得できる」と実感したことから、「人生の中で大きなウエイトを占める仕事に対して、プラスの影響を与える人になりたい」と思い、人材業界を選びました。
鶴田 私は、前職でマネジメントや人材育成を担当する中で、新卒のキャリアに対する意欲や仕事の優先順位が年々下がっていて、明るい未来を描けていないと感じていました。「後輩世代に、仕事の楽しさややりがいを感じてほしい」と思ったとき、先に働いている大人たちの仕事やキャリアが豊かでなければ、後輩たちは明るい未来を描けないと思い、人材業界に転職しました。
どのような経緯でPCACに参加されましたか?
鶴田 私は、尊敬する上長が以前参加したことと、自分の能力を試したい、形にしたいという思いから参加しました。実は前回もエントリーしましたが、社内予選で敗退しました。そのリベンジの意味と、ちょうどチームリーダーに就任したタイミングで、メンバーに背中を見せたい気持ちもあり、参加を決めました。
矢野 社内の推薦がきっかけです。CA歴5年目を迎え、良くも悪くも自己流で業務を行っていたため、業界の大先輩方から客観的に審査いただける場で、今の力量を試したいと考えました。また、大学時代の友人で前回優勝者でもあるパーソルキャリアの西川大樹氏から「出てみたら?」と誘っていただいたことも後押しとなり参加を決めました。
審査員の評価を受けて実務改善。指名されるCAに成長
コンテストに向けて何か準備したことはありますか。
鶴田 コンテストのテーマである『意向と性質のヒアリング、提案の橋掛け』を実現するために、ヒアリングと提案の想定をしました。本番の数日前に転職希望者の設定が分かるので、そこから経歴の解像度を徹底的に高め、転職理由から本人の性質を洗い出してリスト化しました。その上で、提案先を複数用意して臨みました。
『意向と性質のヒアリング、提案の橋掛け』について、詳しく教えてください。
矢野 〝意向〟は転職希望者の真意、〝性質〟は転職希望者の価値観を指します。求人票の記載内容だけでは分からない、転職を希望する背景や理由、将来なりたい姿などを深掘りした真のマッチング(橋掛け)を意味しています。
ロールプレイングに対する審査員からのフィードバック内容と、その後の業務での変化を教えてください。
鶴田 ロールプレイングの設定時間が20分ということもあり、ヒアリングをきれいにまとめすぎてしまい、「転職希望者の内省が深まりきらない瞬間がある」とご指摘がありました。そもそも、私は完璧主義な性格で、きれいにまとめようとする傾向があります。転職希望者の現職の内容や転職したい理由はこれまでもしっかり深堀していたと思いますが、プライベートにはあまり触れてこなかったと気付きました。
その原因の一つに、私が担当する事務領域の転職希望者は異業種や異業界へのキャリアチェンジを望む人が多くはないため、提案内容が似通ってしまいがちで、自分もいつしかその枠の中でまとめてしまい、「プライベートから見える本当の性質や思い」の大切さにまで考えが至っていませんでした。
コンテスト後は、強みや弱みを聞く際にプライベートの話で例えていただくなどして、人柄をより深く知るよう努めています。内に抱えた思いを汲み取って「こうですか?」と確認をすると「本当に、おっしゃる通りです!」という反応が返ってくることが多くなり、「鶴田さんと活動したい」と言っていただく機会が増えました。
矢野 私は、「この転職希望者は、本当に前向きな理由で転職するのか」という問いかけが審査員からありました。転職を希望する理由の設定は「キャリアアップしたい」でしたが、その裏には「本当は年収を上げたい」「もっと大きな会社で働きたい」などの本音があるかもしれません。自分なりに準備段階で見立ては立てていたものの、提案の根幹に関わる深層心理まで思考を巡らせる視点や深さが不足していました。転職希望者の意向と性質を本当の意味で正しく理解して、深堀りをして初めて最適な転職先の方向性を提案することができると改めて気付かされました。
コンテスト後は、転職希望者を根本的に理解するため、職務経歴書では読み取れない部分を引き出す時間を増やしました。また、気付いたことを率直に質問するようにしました。これにより、転職希望者から「自分を分かってくれる」と思っていただくことが増えたように思います。
AI時代だからこそ人にしかできない支援を
CAのやりがいや介在価値についてお考えをお聞かせください。
鶴田 転職の悩みをAIでも解決できる時代の中、転職希望者様から「鶴田さんに相談してよかった」と感謝の言葉をいただくとき、やりがいや面白さを感じます。どれだけAIの精度が上がっても、人にしか察することができない、本人が気づいていない魅力や核となる性質を一緒に見出すことができるのは、やはり人だと思います。
矢野 私も転職希望者に「矢野さんが併走してくれたから頑張れました」という言葉をいただいたり、転職後に「楽しくやっています」とご連絡をいただいたりするとき、CAとしての介在価値を感じます。また、転職を支援した方が数年後に企業の採用責任者として私に採用の相談をしてくださることも出てきたので、お客様と点ではなく線で続く関係になっていることを実感します。
ありがとうございます。最後に、今後の展望をお聞かせください。
鶴田 支援した方々の転職後が充実する環境を作り、それを見た後輩世代や子ども達が世の中に希望を感じられる好循環を作りたいという思いは今も同じです。その実現のために、カウンセリング力を高めるとともに、同じ志を持つメンバーを増やしたいと思っています。
矢野 PCACを通じて改めて、転職希望者が言語化できない部分を解消して併走することが自分のやりがいだと感じました。今回、賞をいただいたことで、自分の志や仕事に自信を持てるようになりました。今後は、さらに幅広いキャリアやバックグラウンド、年齢に対応できるCAを目指します。
鶴田健人(つるた・けんと)
パーソルキャリア株式会社
dodaエージェントサービス事業部
関西・中部・神奈川統括部
キャリアアドバイザー
2015年に新卒でパーソナルストレッチの専門店を運営するFC企業に入社し、トレーナーから店長・マネジャーを経験し同業の立ち上げで転職を経験。2023年にパーソルキャリア株式会社へ入社し、キャリアアドバイザーとして販売サービス領域の方への転職支援を担当。現在は、事務・バックオフィス領域の方を担当し「同じ景色を見ながらの伴走」を意識し、多くの方の転職をサポートしながら現在はチームリーダーも担っている。
矢野礼佳(やの・あやか)



