顧客ファーストとマーケティングで「管理部門・士業特化型エージェント転職支援実績No.1」

管理部門・士業領域に特化した転職エージェントの中で決定実績No.1を誇る株式会社MS-Japanを取材。決定数と顧客満足度を同時に高めるための戦略を、同社執行役員の清水悠太氏に聞いた。

人材紹介会社がメディア運営を始めた理由

――最初に、御社の事業内容をお聞かせください。

株式会社MS-Japanは、経理・人事・法務などの管理部門や、公認会計士・税理士・弁護士をはじめとする士業に特化した転職支援サービス『MS Career(エムエスキャリア)』とビジネスメディア『Manegy(マネジー)』を展開しています。転職支援サービスは、中核事業の人材紹介『MS Agent(エムエスエージェント)』に加えて、ダイレクトリクルーティングメディア『MS Jobs(エムエスジョブズ)』を展開しています。

――人材紹介に加え、ビジネスメディアやダイレクトリクルーティングを始められた背景を教えてください。

まず、Manegyは2017年に転職の潜在層との日常的な接点を作り、関係性を構築することを目的に立ちあげました。現在では、経営管理領域の情報を網羅しているメディアとしては国内最大級です。さらに、MS Jobsは、Manegyをはじめとするマーケティング活動により、求職者獲得が好調にすすむ中、機会損失を防ぎより多くのマッチングを創出する目的で立ち上げました。そのため、MS Jobsは、企業様だけでなく、他社の人材紹介会社様にもデータベースを開放しております。

99%自社集客!その手法は…

――競合他社が増加していますが、御社の強みは何だと思われますか?

登録者集客において、他社のスカウトサイトに頼らず自社で集客できている点は強みです。自社集客では効率が悪い一部の属性を除き、99%は自社集客できています。15年以上前は約40%を他社のスカウトサイトに依存していましたが、段階的に自社集客へと移行しました。

――どのような手法で99%自社集客にしたのでしょうか。

最初は、自然流入を増やすためのSEO対策とコンテンツマーケティングから着手しました。次に、広告運用を外注から内製化し、効率的な広告配信方法を研究しました。この時点では、今すぐ転職する顕在層を集客する取り組みが中心でしたが、後に潜在層の集客にも着手していきました。その取り組みの中で、ビジネスメディアのManegyが重要な役割を果たしてくれました。管理部門職の労働人口を考えると、マス広告では投資対効果が見合いません。また、管理部門にピンポイントでアプローチできる有力な広告媒体も存在しなかったため、自社で管理部門・士業に特化したメディアを創出する決断にいたりました。Manegyは管理部門職や士業の実務に役立つ情報や、スキルアップ・自己研鑽を積むためのコンテンツを提供するメディアとして育ててきました。その結果、転職活動中ではない潜在層を囲い込むことができています。Manegyの中では転職関連の情報はあまり取り扱っていませんが、MS-JapanやMS Careerについての認知は着実に高まり、転職時に第一想起してもらう工夫も施しています。また、年収診断などのコンテンツによって、転職の温度感が高まる瞬間を捕捉できる仕掛けも作っています。

――Manegyは、国内ほぼ全ての管理部門職の方がご存じだと思います。

ありがとうございます。おかげさまで、Manegyの月間平均PV数は148万回あります。国内の管理部門・士業の労働人口を126万人と推計しておりますので、多くの方にご覧いただけているものと考えています。今後は、利用者のアクティブ化を更に促進するために、2026年3月にアプリ版として『Manegy Clip(マネジークリップ)』をリリースしています。

お客様ファーストが生んだ「RA・CA変則型」

――御社はRA・CA両面型ですか?

RA(リクルーティングアドバイザー)・CA(キャリアアドバイザー)がおりますが、やや変則的な体制で一気通貫型を基本としています。具体的には、RAがマッチングや応募意思の獲得から企業推薦など一連の転職支援プロセスを主導します。CAは初回面談と転職活動が停滞してしまった方と再面談を行うフォローを担っています。ただ、当社ではユーザーファーストを徹底しており、CAからもマッチングできそうな求人のご紹介を行いますし、過去ご支援した求職者がRAに連絡があった際には、そのRAが面談を行うこともあります。社内の都合ではなく、ユーザーに合わせて柔軟に連携することで機会損失を防いでいます。

――変則的な両面型にした理由は何でしょうか。

過去にはRAとCAに明確に切り分ける完全分業体制を採用した時期もありましたが、介在する担当者が増えることでマッチングの精度が低下するとわかり、現在の変則型の一気通貫体制になりました。日々、多くの求職者登録があるので、初期面談はCAが主導し、転職準備が整った求職者をRAにスムーズに引き継ぐフローを確立しています。この体制をとってから、「情報連携の円滑さと正確さがなければマッチングしない」という共通認識が醸成され、両者の協力体制が構築されました。

また、RA・CAが企業や求職者の対応に集中できるよう、当社ではその他の業務を担うチームを設けています。求人をピックアップするチームや面談を設定するチームなどがあります。このチームにはRA・CAの経験者もおり、これまで培った知識と経験を活かし、現場のRA・CAのメンター的な役割も担って、組織としてのパフォーマンスを底上げしています。

――清水様も、元はCAでいらっしゃったそうですね。なぜマーケティング職になられたのですか?

当時はCA部門のマネージャーとして、求職者集客を担うマーケティング部門と密に連携しながら業務にあたっていました。その中で、前任のマーケティング部門の責任者が、Manegy立ち上げを担うことになり、私がマーケティング部門を引き継ぐことになりました。マーケティング職に就いてから、現在10年になります。

「数のNo.1」から「数と信頼のNo.1」へ

――清水様がこれまでのご経験で、人材事業におけるマーケティングの役割は何だと思われますか?

最初は、とにかく登録者をたくさん集めることが正しいと思っていました。しかし、登録者の増加に伴い現場の対応工数も膨大となり、売上へ転換させるための「選択と集中」が不可欠となりました。その経験から、必要とする求職者に絞るスタイルに切り替えました。直近5年ほどでマーケティング手法の高度化が進み、当社の支援を本当に必要とするターゲット層を精度高く抽出できるようになっています。この成果は、マーケティング活動を広告代理店などの外部任せだったところを徐々に内製化していき、自分たちで施策の試行錯誤を繰り返すことで実現できた成果だと思います。

また、現在は登録者のトレンドをいかに素早く捉えて、人材紹介の現場に連携するのかということに取り組んでいます。既に管理部門・士業の転職顕在層の多くの方に知っていただけている状態なので、求職者集客をするうえで、ある領域は上限を迎えたとか新たな属性の流入が増えているなど、トレンドが変わる潮目を敏感にとらえることができています。データから勝機を捉え、現場のRA・CA部門と連携することで、マッチングを最大化することができると考えています。  当社は、経営陣のみならず現場のRA・CAもマーケティング施策に理解があるので、中長期的な施策を実行し続けられたのだと考えています。短期的な成果だけではなくて、Manegyを含めた中長期的な取り組みにも理解してくれています。

――今後の展望をお聞かせください。

マーケティング部門が担う求職者集客に関しては、Manegyを通じて潜在層への認知、内製化した組織による狙っている顕在層の獲得がうまく実現できています。今後はこの取り組みを更に高度化していき、自社の人材紹介はもちろんですが、MS Jobsを利用いただく企業様や提携エージェント様にも、より多くの求職者を送客できるように取り組んでいきます。

また、人材紹介事業においては、厚生労働省が公開した「人材サービス総合サイトの有料職業紹介事業者の無期雇用および4カ月以上の有期雇用の就職者数」(2024年度実績を自社集計)に基づいた調査で、管理部門・士業領域に特化した転職エージェントとしては当社の決定実績が最も多い(*)(自社調べ)と分かりましたので、このポジションを盤石にしたいと考えています。単純に決定実績の件数が多いだけではなく、企業と求職者がMS-Japanに「相談してよかった」と思ってもらえる満足度のNo.1も同時に目指します。
* 管理部門・士業領域特化の有無は、MS-Japanが比較対象の有料職業紹介事業者のウェブサイトを全件閲覧して判断(2025年8月1日時点)。