コンサルタントのあるべき働き方をAIが実現

人材紹介を行ううえで欠かせない求職者のサーチ業務。だが、一日数時間もかかり、適切な人材を見つけられないことも少なくない。そんな課題解決のために開発されたのが、ポーターズの新サービス『Porters Matching Pro』だ。「世界で最も優れたマッチングシステム」と開発メンバーが語る同サービスの詳細や、導入によるメリットを紹介する。

あらゆるDBから適切な人材を自動検索

2020年1月にローンチ予定の、Porters Matching pro(ポーターズマッチングプロ:以下Matching Pro)とはどのようなサービスなのかお聞かせください。

レオMatching Proは、マッチングに特化したツールです。日本は労働人口が減っている一方で、求人数が増えています。そのなかで、適切な人材をスピーディに見つけることが、人材会社はもちろん、あらゆる企業の課題となっています。Matching Proは求人情報に対し、世のなかに公開されているデータベースの中から、AIが適切な求職者を自動検索。人材紹介会社や採用代行を提供する企業、ダイレクトリクルーティングを行う企業などに活用いただけるサービスです。

どのようなロジックでマッチングを行うのでしょう。

レオベースとしてスキル面でのマッチングにフォーカスしています。求人票から必要な経験やスキルをAIが読み取り、どの求職者がマッチしているかを判断するのです。マッチ度を測る基準として、求人に対してその人材が適切かどうか、という参考数値をスコアで算出しています。さらに、AIが推薦した求職者に対し、「コンサルタントがスカウトを送ったか」「面接に至ったか」を分析して、定期的にアップデート。使えば使うほど、AIが機械学習をしてマッチングの精度が上がっていきます。

金子スキルマッチだけでなく、現場では求人ごとに年収制限や転職回数制限などを設けている場合もあります。そういった条件も加味して判断を行えます。

業種や職種などによって、マッチングの精度に違いは表れるのですか。

レオあらゆる職種や業種を網羅しており、特にコンサルタントやエンジニアなど、専門職はマッチングの精度が高い傾向があります。理由として、どのようなスキルが必要かを表す言葉が明確だからです。一方で、新卒採用や性格・志向を重視したポテンシャル採用は、現時点で得意ではありません。

金子テストマーケティングで、実際に内定が出た求職者は、Matching Proが最も高いスコアでレコメンドした方だった、という結果が多数出ています。精度に対する評価は、ポジティブな意見が圧倒的に多いですね。ただ、マッチ度の高い求職者が、求人企業の風土に合うとは限りません。書類選考は通過しても、必ずしも内定に至るものではない、ということは認識いただければと思います。

2~4時間かかる作業が半分に

Matching Proを導入することで、企業はどのようなメリットが得られるのか教えてください。

レオ大きいのは、目に見えて業務効率化ができることです。コンサルタントが求職者を探す流れとして、一日の始まりに新着求人を確認し、それに対する人材を探します。自社・他社DBやSNSで、求人に合うと思われる人材を検索。求職者データを一件一件確認し、合う・合わないと判断します。そして該当する求職者にスカウトメールを送ると、1日2~4時間はかかってしまいます。それが、少なくとも半分になる。人件費で言うと1/2~1/4に削減できます。

Matching Proを使うと、求人に対する最適な求職者が、自社・他社DBの中から、スコア順に自動表示されます。そのため、異なるDBに何度もログインする必要がなくなります。UI・UXが異なったDBを使うことによる、神経や頭の疲弊を減らすことができるでしょう。複数の検索条件があると、条件ごとに何度も検索する必要がありますが、それも一括で行えるようになるのです。

金子レコメンデーションのクオリティも上がります。コンサルタントは求人に対し、どのような人材が適切か、頭で考えて検索・判断をします。ただそれだと、検索から漏れてしまう人も出てくる。業界や業種・採用企業の募集要件も含め、検索条件・検索ワードだけでは探せない人も見つけられるのです。無駄なスカウトの削減にもなりますし、経験の浅いコンサルタントでも標準的なマッチングが実現でき、成果を上げることができるのです。

レオ自社DBに登録されている求職者に対しては、掘り起こしや長期的なフォローにつながります。適切な求人を紹介できていない求職者には、どのような案件が合うのか、気づきにもなります。

そのほか、Matching Proにはどのような便利な点がありますか。

レオ使いやすいUI・UXを意識して開発しました。ポーターズの主力製品であるHRビジネスクラウド(以下HRBC)は人材ビジネスの業務フロー全体をカバーするため、画面を多く持たざるを得ないのですが、Matching Proは一つの画面で、「案件に合った最適な求職者を探し、スカウトメールを送る」という一連の業務がすべて完結できる設計です。

金子Matching Proはマイクロサービスなので、弊社のHRBCを導入していない企業でも使うことができます。また、各社が導入しているさまざまな基幹システムとも、APIで連携ができます。

競争が激化していくからこそシステムが必要

そもそもMatching Proは、どのような経緯で開発に至ったのでしょうか。

レオ弊社が提供するHRBCにもマッチング機能がありますが、あくまでも人の操作によるマッチング条件の設定が必要です。そのため、マッチングに特化したツールが必要だと感じていました。ポーターズは、人材業界に特化したシステムの提供を19年間行っており、求職者や求人情報、選考プロセス、選考結果などの統計データが蓄積されています。また、選考に必要な様々なデータを日々コンサルタントがHRBCに入力しています。この日本人の几帳面さこそ、データの質を向上させ、AIマッチングの精度をスピーディに上げることが出来ます。AIを活用する上で、最も大事なのはデータの量と質。莫大な統計データを活用することで、世界で最も優れたマッチングシステムができるのでは、という思いから開発がスタートしました。

Matching Proを導入後、社内に浸透させるために必要なことはありますか。

レオコンサルタントの仕事に誇りを持っている方は、「なぜマッチングをAIにさせるのか」「精度はどうなんだ」と思うかもしれません。また、機械に自分の仕事を奪われてしまうことを危惧し、否定的に考える方も。そのようなスタンスだと、ツールを使う意味がなくなってしまうため、浸透しづらいかと思います。人間が行っていた業務をAIに任せることで、削減できた時間を、人間にしかできないことに使っていく、という考えの企業は浸透しやすいでしょう。

Matching Proをリリースした後の展望や目標について教えてください。

金子企業と求職者の希望は、必ずしも一致しません。企業は低コストでいい人材を欲しい、求職者は今までよりよい条件で働きたい、という思いがあります。双方のニーズを完全に満たすことは難しいので、まずは企業のニーズにフォーカスしてMatching Proを開発しました。今年は求職者目線から、最適な企業をAIが紹介できるようなシステムの開発も行っていきます。

最後にMatching Proへ興味を持った方へメッセージをお願いします。

レオ日本の人材紹介は料率が高いため、これからさらに新規参入も増え、競争は激化していくと思われます。すると企業・求職者にとって、満足のいく転職が少なくなる懸念もある。 コンサルタントの使命は、求職者や企業と向き合って、自分では把握していない潜在的なニーズを引き出すこと。そして互いに伝え合い、求職者のより良い人生や、企業の成長を支援することです。そういった介在価値がなければ、採用はダイレクトリクルーティングで十分ですし、単なる条件によるマッチングならロボットでもできてしまいます。そこにMatching Proのようなサービスが介在することで、コンサルタントが本来業務に注力できるようになる。そういったコンセプトで、Matching Proをさらに進化させていきます。