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日本のマネジメントレベルの給与は、中国や香港を下回る傾向に
2018年2月9日、外資系人材紹介会社のヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンは、アジア5ヶ国(中国、香港、シンガポール、マレーシア、日本)における給与水準と雇用の実態をまとめた「2018年ヘイズ アジア給与ガイド」https://www.hays.co.jp/salary-guide/index.htmを発表した。
主な調査結果としては、以下の通り。
1.ハイスキル人材(部長職やマネジメントレベル、IT専門職など)の職務においては、中国、香港、シンガポールの給与が日本を上回る
2.日本において給与が理由の転職は、2年前に比べて2割増
3.日本で現在の給与に不満を持つ従業員が昨年比11%増の64%へ
4.残業が減ったと感じている人は、日本が最も多く26%
図1. 部長級の年収比較(出所:ヘイズ・ジャパンプレス資料 2018年2月9日)
日本においては、従業員と雇用主の昇給のミスマッチが生じており、部長職の給料は、中国や香港より低い。(図1参照)ITハイスキル人材や、マネジメントレベルでも、同様に中国や香港、シンガポールに差をつけられている。
人材のグローバル化が進み、とりわけ先端技術の分野では、国際的に人材の獲得競争が激しくなっている。
今後日本の競争力を維持するためには、将来必要な人材を見極め、人材を投資として考え賃金を国際水準に見直すべきであるとヘイズは提言している。
人材コンサルタントへの提言
一方、ヘイズのマネージング・ディレクター、マーク・ブラジ氏によると、現在日本の人材エリアで起きている変化は、人材コンサルタントにとっては、良い機会であり、コンサルティングが必要とされているエリアだという。
給与制度の構造についてクライアント企業と会話を始めて、適切なアドバイスをすることで、他のコンサルタントと差別化をつけることができるであろうとブラジ氏は語った。
「2018年ヘイズ アジア給与ガイド」は以下よりダウンロードできます。
https://www.hays.co.jp/salary-guide/index.htm
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