外部人材がもたらす事業変革

リクルートスタッフィングのITスタッフィング営業統括部に所属している鵜川氏は、担当した派遣スタッフ、派遣先企業には「何があっても最後まで寄り添い続けられる派遣営業でありたい」という強い思いがある。スタッフの成長をサポートし、企業の期待に応える彼女と、働くことが好きで、自分らしい働き方として派遣を選び、エンジニアとして活躍している派遣スタッフの佐藤氏の対話から、派遣会社が提供する、企業の事業成長に伴走する就業マネジメントサービスの本質を探る。

派遣スタッフへの向き合い方、サポート体制

鵜川リクルートスタッフィングは、現在約6万人の派遣スタッフの方にご就業いただいており、皆様が自分らしく働くことができる社会の実現を目指し、日々サービスを提供させていただいております。現在、私はITエンジニアに特化した派遣サービスの営業を担当しており、開発やITインフラ、Web構築やテクニカルサポートの領域で働く方と、企業のマッチング、就業サポートを行っています。

　日頃から派遣スタッフの方と接する際に特に大切にしているのは、どうすれば快適に働いていただけるか・働きやすくなるかを、会話を通じて確認することです。ご就業が開始になる前には必ず希望いただいた仕事内容と齟齬が発生しないように丁寧に説明することを意識しています。

　なお、派遣スタッフとしてご就業いただいている方のなかには、佐藤様のようにITスキルを活かして高度な内容の仕事に挑戦し、更に新たなITスキルを身に着けていくといった、派遣で長期的なキャリアを築いていくという方も多くいらっしゃいます。

佐藤IT系の職種に興味を持ち始めたのは、PCオペレーターとして派遣就業し始めた頃に遡ります。未経験でしたが、プライベートでも自作PCに挑戦するほどPCに夢中になり、着々と技術を身に付けていきました。そして、派遣での仕事において、サーバー監視やサーバー構築の職種などに挑戦し、経験を重ね、最近では、大規模クラウドセキュリティの導入プロジェクトにてメインシステムの設計者を担当するまでになりました。

　鵜川さんをはじめ、派遣営業担当の方は、派遣スタッフの得意分野や強みを聞き出し、スキルアップできるよう、最新技術に触れられるプロジェクトや、大規模な導入案件などを紹介してくれることもあります。お仕事紹介から結果が出るまでは他社よりもスピード感があり、就業中に困ったことがあれば、すぐに就業先に駆け付けて話を聞いてくれ、就業先の環境や状況を把握した上で、迅速かつ慎重に対応していただきました。

鵜川佐藤様は、新しい経験が積める職場を選び、常に勉強熱心に取り組まれており、目の前の仕事に対しても、全うするという意識を高く持っていただいています。また、技術面で派遣先企業の即戦力としてご活躍いただいています。
佐藤様のようにご活躍いただいている派遣スタッフは、派遣先企業様から「本当に助かっている」という声をいただくケースも多々あります。

　例えば、私が担当したことのある派遣スタッフのなかで、ビジネスの意思決定に必要なデータ分析のお仕事をされていた方がいましたが、派遣先企業から「高度な専門知識を保有しており社内でも重要な大切な存在になっている」という声をいただいたこともあります。

　派遣スタッフとして働くきっかけはさまざまです。希望するお仕事をお選びいただけるということの他、ご家庭の事情で時間に制約がある方が仕事とプライベートをうまく両立し、自分らしく働くための手段として、派遣をお選びいただいています。

佐藤そうですね、ライフスタイルに合わせた働き方ができ、最新技術を学びながらプロジェクトで働けています。今のスキルを活かして、クラウドコンピューティングプラットフォーム等のクラウド導入のプロジェクトにも挑戦してみたいと思っています。初めての技術に挑戦するプロセスはハードですが、今の派遣先では社員との区別なくチャレンジできる環境があり、「やりたい仕事」を実現できる喜びを感じています。今後は、3大クラウドやクラウドセキュリティの技術を習得して趣味の知識も活かしながら、専門的な知識を広く持ちプロジェクトを支援できるような技術者になるのが私の目標です。

派遣先企業への提案方法

鵜川派遣営業として、単に契約成立だけに焦点を当てるのではなく、派遣先企業の人材課題解決のために長期的な関係構築を重視しています。そのために心がけているのは、定期的に派遣先企業と面談機会をいただき、現状をヒアリングしたり、人材マーケットの情報を提供することです。例えば、より早く求める人材とマッチングいただけるよう、現在求職者からニーズがあるお仕事や条件などのマーケット情報を、ご希望に応じてお話させていただくこともあります。そういったアポイントメントを続けていたのもあり、派遣先企業の担当の方に「エンジニアの募集といえば鵜川」と想起いただき、案件をいただくこともあります。

派遣サービスの介在ポイント、効果

鵜川例えば、新しい技術やシステムの導入により、社内にその技術を持つ専門家がいない場面においても、専門人材を派遣することができます。また、逆に、専門的な工程は従業員が担当し、派遣スタッフにはそれ以外の工程を担当いただくというケースもあります。そうすることで、派遣先企業の方の「時間」を創出し、生産性の向上に貢献できると考えています。

　また、時間創出といえば、新しいプロジェクトや予期せぬ業務の増加により、自社採用では即座に人手を見つけることが難しくても、派遣サービスを活用いただければ人員確保をすることが出来ます。タイミングなどにもよるのですが、私が担当しているなかで最も早かったのは、人材募集のご依頼をいただいた翌日には、決定となったことがあります。社内でも日々連携を取り合い、スピーディにマッチングにつながるよう励んでいます。

　これからも、佐藤様のように自分らしく働くために派遣を選んでいる方のキャリアに伴走していきたいです。派遣スタッフに対しては、時にはクライアントから求められている期待もお伝えした上で、どうしたらスキルを習得できるか一緒に考えることもあります。結果として、派遣スタッフのみならず派遣先企業の事業にも貢献できるため喜んでいただけています。

　自分のスキルを活かしたい・磨いていきたい派遣スタッフと、事業成長のためにスキルを必要とする派遣先企業のマッチングにも貢献できる派遣営業担当でいたいと思っています。

編集部の視点

　鵜川様が派遣スタッフ、クライアントに信頼されていらっしゃることが伝わってくる対談でした。

　派遣サービスが提供するフレキシブルなソリューションは、企業が市場の動きや競争激化に対応するために今後ますます重要な役割を果たすでしょう。専門性の高い即戦力としての人材供給や、プロジェクトへの迅速な対応は、企業の持続的な成長に不可欠な要素です。

　派遣企業が企業の適切な人材配置やスキルの管理などの人事マネジメントを支援することで、企業の競争力の維持や強化に貢献していることを現場の声から感じることができました。