こんにちは。PORTERS Globalの渡邊智美です。

 

東京では、梅雨にしてはからっと晴れた日がちらほら見受けられますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

真夏に向け、ポーターズではアイスコーヒーの消費が急増しております。

皆様も水分補給をしっかりして、お体ご自愛下さいね!

 

さて、前回の私のブログ記事では、東南アジアにおける人材ビジネス業界の求職者開拓に触れました。

今回は、各人材紹介会社が、開拓した候補者の内定をどのように増やし、

彼らに自社の転職サービスを活用してもらうかといった、

求職者獲得後の施策についてお話ししたいと思います。

 

 

希少価値の高いキャンディデイト、内定後にVISAの壁

 

現在Porters Globalのお客様となっている、

各国(シンガポール、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、香港)のお客様は、

8割が日系の企業、残りの2割はMNC(Multi-national Company)をターゲットに人材紹介業を行っています。

 

上記のような求人企業がターゲットであるため、紹介会社が開拓するキャンディデイトの多くは、
 

「日本語が話せる」「日系企業で働いたことがある」というのがキーワードになっている現地在住の人材  や、
各国で働く事を希望する日本人(現地在住・日本在住)   の方々です。
 

対象となる候補者のスキルセット・経歴としては、とても貴重で重宝されることから、転職決定率も高いため、

人材紹介各社は、候補者へのこまめなコンタクト&フォローアップをする事で、

可能な限り自社決定に繋げたいのが実情です。
 

しかし、東南アジア各国で重宝される候補者を開拓し、自社で決定できたとしても、

そのような人材、特に外国人が各国で働くに至るまで、様々な壁があると聞いてます。

多くはVISAの問題です


 

香港では、特別な理由が無いと外国人のVISAが下りにくいため、

VISA申請開始は、基本的には候補者内定後となります。

しかし、内定した企業での担当業務の一部について、候補者の経験がない場合、

経験無しを理由にVISAが下りず、内定取り消しになってしまうケースもあるそうです。

 

シンガポールでも、香港と同様にVISAの取得が厳しくなっています。

数年前までは、大学を卒業していればVISAの取得が可能だったのですが、

近年で段階的に制約条件が増えた結果、VISAが取得出来ず、

シンガポールでの就業を諦めざるをえない人が増えました。

そのため、求職者開拓のターゲットを、日本人からシンガポール人にシフトしている紹介会社もありました。

 

タイの候補者主導のマーケット



 

タイの候補者マーケットは、他の東南アジア各国に比べると少々ユニークになっています。

 

2012年のタイの失業率は0.58%、2013年は0.7%と、少しずつ上昇しているものの、

現時点では候補者中心にマーケットが回っているのが事実です。

昨今では大卒者も増えていますが、タイ国内には大卒の資格を必要としない仕事も多いため、

政府の方針として、高校と大学の間に職業専門学を多く設立し、職業能力向上を図る動きもあるようです。

 

一方で、高い学歴が評価されているケースもあり、

日系企業は特に、優秀なタイ人を積極的に採用するケースも増えていると聞いています。

事実、出身大学によって給与が異なり、それに加えて英語や日本語が出来ると、

求職者の方から、積極的に給与アップ希望を出すことが多いそうです。

 

また、タイの求職者マーケットで特徴的なのは、「東南アジア各国」ではなく、

「タイ」で働きたいという明確な目的を持って来泰する候補者が多いことです。

タイ在住の日本人、ならびに日本から来る候補者が、事前に多くの情報を収集できるよう、

求職者向けウェブサイトには、求人情報に加え、ローカル情報も掲載されています。

タイの紹介会社は、こういったひと工夫をして、求職者獲得を図っているようです。

 

求職者フォローも求職者獲得施策の一部
 


Porters Globalのお客様の中でも、東南アジア各国に拠点を持ち、

クロスボーダーマッチングを目指している人材紹介会社がいらっしゃいます。

最近は、自社のポータルサイトを立上げ、社内データベースに蓄積している情報を基に、

様々な切り口で各国の候補者に情報発信しているケースもみられます。

 

おもてだっては居ませんが、求職者フォローのみならず、

各社の求職者獲得のための施策(マーケティング)の一部としても

Porters GlobalのHR-Business Cloudをご活用頂けるのはとてもうれしいことです。

 

東南アジアでは、日本に比べ候補者の転職決定スピードが速く、比較的短期間で転職してしまうケースもあります。

安定したサービスレベルで候補者の転職を支援する事で、次回の転職時にもまた相談に立ち寄って貰えるよう、

各社各様のサービス提供が求められているように感じます。
 


 

今回は、東南アジアの人材紹介会社が行っている、

求職者獲得後の綿密なフォローアップについてご紹介いたしました。

 

候補者情報を管理しながら、フォローアップを継続して行い、リピーターを増やすといった、

候補者獲得のサイクルの確立が、紹介会社が東南アジアで生き残るキーになると思います。

 

候補者情報を管理し、候補者開拓・継続利用のサイクルを確立していきたいと思っている

人材紹介会社様がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談くださいませ。
 

今後もポーターズ隊員ブログをお楽しみに!

 

By ポーターズ隊 副隊長

  ポーターズ株式会社 取締役 兼 PORTERS Global Pte,Ltd Managing Director 渡邊智美