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MBK Wellness株式会社

PORTERS導入でデータ入力工数の削減とデータ管理の簡素化を実現

『PORTERS Agent』導入によりデータ管理の工数削減やデータを可視化を実現したことで、データの質が向上したというMBK Wellness株式会社。複数の管理ツールを利用していたことで、現場の情報入力が統一されていなかったところから、ツールを活用してデータ管理ができるまでの苦労と浸透させたコツについて聞いた。

ツールが混在して正しい進捗が読めない課題を解決すべくPORTERS Agent導入を決断

――まず、御社の企業形態とPORTERS Agentの導入タイミングについて教えていただけますか?

小平氏:当社は23年10月に創業20年を迎え、同年にA・ヒューマンとAIMSインターナショナルジャパンと合併し、25年8月には三井物産の100%子会社であるMBK Wellness Holdingsの一員となりました。
 Holdingsの事業形態としては、ウェルネス事業の保健同人フロンティア、教育研修ビジネスのサイコム・ブレインズ、そして人材紹介会社の当社、という構成になっています。

PORTERS Agentは、A・ヒューマンが外資系専門の人材紹介会社であるOptia Partnersと合併したときから導入していて、その後の合併後も継続して利用しています。

――PORTERS Agent導入の背景には、どのような課題がありましたか?

小平氏:導入前は、管理システムやツールが複数あり、入力の工数がかかっていました。
業務プロセス、売上、企業名、キャンディデート(求職者)名などの項目を、管理システムやエクセルで完了した後、グループウエアに再入力しなければならない状態で、同じ項目を二重入力する作業は、入力漏れの原因になっていました。
契約稟議、取引調査申請等の手続きにおいても、手間が二重、三重にかかっており、中にはエクセルには入力するけれどグループウエアには入れない人や、成約した後でアプライ情報を後追いで入力したりする人も出てしまい、正しい進捗が読めないという課題がありました。

PORTERS Agentに期待した3つのポイントと導入時の苦労

――PORTERS Agentに期待したことはどんなことでしたか?

小平氏:業務プロセスの入力漏れを仕組みで防止するために、3つの目的を持って導入しました。
1つめはシステム構成の簡易化、2つめは入力工数の削減、3つめはデータの可視化です。

――実際に導入されてからも、思いのほか苦労されたことがあったそうですね。

吉田氏:新しい画面や操作方法に慣れてもらうまで時間がかかり、期待する検索結果を出せないというトラブルが発生しました。
 もちろん、慣れればPORTERS Agentのほうが使いやすいですが、やはりツールが変わったタイミングでは戸惑いますよね。これは、導入を決めた私たちの説明不足もあったと思います。

小平氏:導入時に研修は実施しましたが、通常業務の中で入れ替えましたので、研修時間は十分ではなかったかもしれません。
 また、人によって理解スピードが異なるため、マンツーマンで教えることもありました。教えに行ったまま何時間も自分の部署に帰えれない日もありました。

吉田氏:他にも、データの可視化をなかなか促進できない点も苦労しました。経営層が見たい数字と現場が見たい数字が違うため認識の統一がされず、KPIは達成しているはずなのに未達になってしまうケースが頻発しました。

ツールの活用を現場に浸透させる工夫とは

――元々、データの入力方法が統一されていないという課題があったところからPORTERS Agentを活用して業務効率化につなげるまで現場に浸透させたコツを教えてください。

吉田:まず、どのシステムでも新しい物には戸惑いや抵抗感があることを管理側が受容して、根気強く向き合う姿勢が、軌道に乗せるためには大切です。
 その上で、具体的なポイントは4つありました。1つは、Microsoft Teams にPORTERS Agent専用チャネルを設定したことです。Q&Aをオープンにし、即時対応を心掛けました。操作の困りごとは画面をキャプチャーしてもらい、対応の迅速化につなげました。

 2つめは、入力画面の整備です。稟議申請に関する質問が多かったので、申請画面に最新のマニュアルが見られるリンクを設置しました。
 
 3つめは、進捗管理から売上予測ができる画面を構築しました。まず、1人のキャンディデートに対してプロセスが複数ある中で、どれが入社や売上につながるのか、最も有力なプロセスに目印をつけるために計上フラグを作りました。プロセスにはヨミ角度を定義づけており、ヨミ角度のブレを最小限にしました。また、終了したプロセスに終了フラグをつけて社内で共有し、今後に役立つ情報として使えるようにしました。他にも、検索条件の掛け合わせなどで売上予測ができるようにしました。

 4つめは、外部システムやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション/パソコン上の業務自動化ロボット)の積極的な活用です。当社では、求人管理システムの「ジョブミル」、営業リスト作成の「SalesNow」、名刺管理の「Sansan」などの外部システムを利用しており、RPAでデータを抽出してPORTERSに取り込んでいます。

 例えば「ジョブミル」は、ATS(採用管理システム)を集約できるサービスで、オープン・クローズ情報や内容更新を管理できる仕組みなので、連携したいATSを集めてジョブミルに登録し、求人を集約しています。そこにRPAを入れてジョブミルからデータをダウンロードし、生成AIにPORTERS Agent向けに加工してもらい、PORTERS Agentにアップロードしています。
 これにより、ジョブミル経由の求人はPORTERS Agent上でオープンやクローズが自動反映されるようになりました。結果として、コンサルタントが求人を入力する必要がなくなるなど、入力工数を大幅に削減できたと思います。

PORTERS Agentの利用で「データの可視化」が可能に。今後はさらに脱エクセル管理を目指す

――貴社で解決したいことのうち最終的にはどんな部分が一番大きかったですか?

小平氏:システムの簡易化に関しては、PORTERS Agentで一元化できました。入力工数の削減も実現し、タイムリーな情報管理ができていると思います。データの可視化も、プロセス管理の入力工数や進行制御などで正しい数値が取得できるようになりました。総じて、理想に近い運用が定着し、データが可視化できていると実感しています。

――ありがとうございます。可視化したKPIや各種データはどう活かしていますか?

小平氏:PORTERS Agentから進捗件数や売上数値、KPIのレポートを取得できますので、マネジャーがカスタマイズして出力し、1on1などで次のアクションや戦略立てに活用しています。

――最後に、今後の展望やポーターズへの要望をお聞かせください。

吉田:当社は、さらなる可視化のために“脱エクセル管理”を目指しています。コンサルタントの人数がかなり増加しており、エクセルでの管理に限界を感じています。実際に、今期からBIツールで全社横断ダッシュボードを作り、よりリアルタイムで動きを可視化できるようにして、同ツールを運用に乗せることが直近の目標です。

小平氏:PORTERS Agent導入から1年半が経過し、現在は求人入力の負担を減らして、求人の資産を最大化できるまでになりました。
 求人の資産化は難しいと思っていましたが、PORTERS Agentのおかげで実現できました。使い勝手の良さから、経営陣からの要求が高くなっており、うれしい悲鳴を上げているところです。これも、ポーターズが常日頃から人材紹介会社の課題解決に向けて取り組み、情報発信しているからこそだと、感謝しています。

MBK Wellness株式会社

■企業情報
MBK Wellness株式会社
東京都港区新橋1-1-1 ⽇⽐⾕ビルディング7F
https://www.mwhhrp.com/

人材紹介、採用支援、ヘッドハンティングを行う総合人材サービス会社。2023年10月に、三井物産グループの人材サービス会社「株式会社A・ヒューマン」と「AIMSインターナショナルジャパン株式会社」が合併して誕生。25年8月、三井物産の100%子会社であるMBK Wellness Holdingsの一員となり、社名をMBK Wellnessに変更。

Interview with
小平 優子氏

MBK Wellness株式会社
事業推進部 業務部サポート室 室長

Interview with
吉田 大和氏

MBK Wellness株式会社
事業推進部 事業企画室