PORTERSの「オートマッチング機能」を知って導入を決定!
──まずは御社の事業概要および人材紹介業務について教えてください。
時川氏:弊社は2018年に創業、スキマバイトサービス「タイミー」をメインで運用している会社です。2024年2月には、主に人材紹介を行う新サービス「タイミーキャリアプラス」をリリース。お取引先としては、主に物流、飲食、ホテルなど、元々スキマバイトサービスをご利用いただいている企業さんが中心になります。転職者さまの年齢層に関しては、20~40代ぐらいの方が多いですね。
人材紹介事業を立ち上げたきっかけは、「スキルをプラスするような事業がしたい」という社内の要望があったこと。リスキリングの延長線上で、正社員になるのをご支援できたらいいよね、と考えたのが始まりです。
──企業側としては、どのような人材へのニーズが高いのでしょうか?
時川氏:企業側が求める人材としては、スキマバイトの延長線にある職種だったり、「店舗運営の仕事を任せたい」など、ニーズは様々ですね。特に評価いただいている点でいえば、ふつうなら経歴上なかなか採用されにくい方であっても、スキマバイトで積み上げた実績(人となりや仕事上の実績、勤勉さなどの部分)が評価され、「これだけ頑張っている方なら会ってみたい」という動きにつながっていること。こうした評価は、企業さんと応募者さん双方にとって価値があると感じます。
──PORTERSを導入しようと思ったきっかけについて聞かせてください。
時川氏:新事業にPORTERSを導入した理由は、早い段階でシステムを入れ、タイミー同様にデータ管理としっかりとしたデータ分析ができるようにしたかったからだと聞いています。ツールベンダー3社から話を伺った際に、当時の担当者がPORTERSのオートマッチング機能を見て「これはいい!」と刺さったのだとか(笑)。
ただ、われわれが異動してきた昨年の5月ごろはまだ、「とりあえずPORTERSに求人情報を入れている」といった状態でした。事業管理は基本的にスプレッドシートで行っていたため、データの欠損があったり、分析が追いついていない部分があり、そこを型化したいと思ったんです。そもそも、先行してスキマバイトがあったので、求職者の数は最初から非常に多かったんですね。早い段階でスプレッドシートが限界を迎えたこともあり、せっかくだからPORTERSを使ってみようと。以前、私が別の会社でPORTERSを使っていたこともあり、この事業への利用イメージも湧いてました。
フェーズ履歴を構造化し、スプシではできなかった分析が可能に
── 具体的には、どのような形でPORTERSを活用されているのでしょうか?
時川氏:全体の流れでいえば、求職者の管理や案件の管理、それから選考プロセスや成約の部分ですね。私は主に成約と求職者管理を担当しているのですが、一番メリットを感じるのはフェーズの履歴が残ること。フェーズを変えると自動でその日付が残るので、過去の履歴も含めてデータを構造化できるのが凄くありがたいですね。そのため、その機能に沿って業務オペレーションやモニタリングの設計をおこなっています。
また、それによるもう一つのメリットは、通常のリードタイムよりもう一段階ブレイクダウンした切り口を持てること。例えば、特定の企業の歩留まりに関するレポートもすぐに出せるため、一段階踏み込んだ分析がおこなえます。
── スプレッドシートを使って運用していた時と比べて、目に見える成果はありましたか?
時川氏:従来のやり方では、目的ごとにデータを手計算で加工しなければいけませんでしたが、PORTERSを導入してからはひとつ条件をつくるだけで定点的なモニタリングができるようになりました。また、KPIとして可視化できるようになった最大の要素は、内定承諾までのプロセスですね。これも今までは人単位でスプレッドシート管理をしていましたが、今では案件ごとにデータを人単位、企業単位などの形で切り方を変えられるようになりました。
また、スプレッドシート管理の場合はどうしてもデータの入力漏れが起きるため、リードタイムが取れなくなることも。PORTERS導入後はフェーズの制御によって「飛ばし」が全く発生しなくなりました。CAが頑張らなくてもちゃんとデータとして残る体制になっていることは凄く助かりますね。つい忘れがちな請求書の送付に関しても、営業が成約さえつくれば後は営業事務側が自動で送付できるようにするなど、仕組み化によって工数がだいぶ削減できました。
月ごとの「遷移率」を追いながら事業戦略を立てられるようになった
──実際の現場では、データを見てどのような指示をされているのでしょうか。
時川氏:現場では、「事業として、これぐらいの遷移率を追っていきましょう」という指示を出しますね。最近では、面談数を増やすためにどんなアクションをすべきかについて会議でよく話し合います。そこに関しても、PORTERSに蓄積してきた過去データを使いながら「このままの遷移率でいくと今月は未達になりそうだから、どうやって足そうか?」といったコミュニケーションを取れるまでになりましたね。
──ポーターズを新しく入った方が使えるようになるまでにどのように教育されているんですか?
丸山氏:現状では、過去にレクチャーした時の動画を見てもらうのと、社内マニュアルを読んでもらっています。toB、toCそれぞれオンボーディングする観点で設計して現場に渡しているので。われわれ自身が出ていく機会はあまりないですね。アップデートを加えた際には、セットでマニュアルをつくって支援展開をおこない、確実に浸透させるように努めています。
人材紹介に特化したPORTERSだからこそ、事業をスピーディに回せる
── 他の企業に対しておすすめできるポイントがあれば教えてください。
時川氏:私としては、PORTERSのデフォルトのデータ構造が人材紹介事業に合わせたものになっている点を高く評価しています。もちろん、自由にオブジェクトをつくれるサービスもありますが、PORTERSを導入するだけで人材紹介事業のマッチングの管理まで回せる、というのは間違いなくおすすめポイントといえるはずです。実際、われわれはエンジニアもいない状態でここまで回せていますし、開発工数やコストでいえば、ほぼPORTERSと各ツールの使用料を払う程度です。そういった意味でも、PORTERSのような基盤となるフォーマットがあることは、事業をスピーディに軌道に乗せる上で非常に重要だと思いますね。
丸山氏:システムというのは結局、オペレーションが一番大事だと思うんですが、PORTERSはそこにしっかりと向き合えるのがいいですね。私は元々、企画をやっていたのでシステムにはあまり精通していなかったのですが、PORTERSを使うことで人材紹介業務の大枠について早めにインプットできたと感じますPORTERS以外のサービスだったら、もう少しキャッチアップに時間がかかったんじゃないかと思います。
── 今後、人材紹介事業をどのように拡張されていく予定ですか?
時川氏:今後計画しているのは、スキマバイトという枠に収まらずに、さらなる事業領域の拡大を進めていくことです。そのためにも、PORTERSを活用してデータを可視化できる範囲をさらに広げながら、拡張性のある設計をしていきたいと考えています。
株式会社タイミー
■企業情報
株式会社タイミー
東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター 35階
2024年2月22日より新規事業「タイミーキャリアプラス」を開始。「タイミーキャリアプラス」では、資格や経験等の有無にかかわらず、挑戦したい仕事ができるようになるための機会を提供。希望者は「キャリア相談」や「資格や免許取得、スキル習得のためのリスキリング講座」を受けることができ、キャリア形成や正社員としての長期就業を支援を行っています。