PORTERS SAISOKU導入前の課題は管理工数と応募から面談までのリードタイムの削減
――最初に、御社の事業内容をお聞かせください。
キャリアデザインセンターは、中途採用、派遣、新卒採用の3領域を主軸に事業展開しています。本日はその中から、エンジニア・クリエイター・オフィスワーク系の派遣を扱う『type IT派遣』でのPORTERS SAISOKU(以下、SAISOKU)導入事例を紹介します。当社は2019年にPORTERSを導入し、以来6年ほど利用しています。SFA(Sales Force Automation/営業支援システム)とCRM(Customer Relationship Management/顧客管理システム)において、生産性が飛躍的に向上しました。
――『SAISOKU』導入前の課題は何でしたか?
大きく分けて、3つの課題がありました。1つ目は、求人媒体の応募管理工数がかなりかかっていたことです。当社は複数の媒体を運営しているのですが、それぞれの管理画面の仕様が異なっていたり、入力方法が違ったりするなど、管理が煩雑になっていました。2つ目は、目視による応募者判断の工数です。マネジャーが目視で1件ずつ確認する時間と労力がかかっていました。3つ目は、応募から面談のリードタイムです。担当者が目視で確認するため、リードタイムが担当者のスケジュールによって変わってしまう現状がありました。せっかく応募が来ても、アクションまでにしばらく時間が空いてしまい機会損失してしまうこともありました。加えて、当社は平日対応で土日の対応ができない点も、機会損失につながっていました。
「PORTERS SAISOKU」導入を決めた4つのポイント
――課題解決のシステムとしてSAISOKUを選んだ決め手を教えてください。
4つのポイントが決め手となりました。1つ目は、取り込み速度です。応募の対応はスピードがもっとも重要です。SAISOKUは、応募者情報を応募があったタイミングで即時に取り込むことができるため、素早く面談設定までつなげられる点が魅力的でした。
2つ目は、他のシステムとの連携のしやすさです。当社は6年前からPORTERSを軸として業務設計をしているので、連携の自由度はかなり重要視していました。SAISOKUはPORTERSと連携しており、開発費を削減できて費用対効果もいいという点も魅力でした。
3つ目は、自動取り込みできる媒体の数です。当社はかなりの数の媒体を運用しているため、媒体の取り込み件数が少ないと、目視や手動が増えてしまいます。SAISOKUでは、当社が利用する10媒体のうち8媒体を自動化しています。
4つ目は、複雑な分岐への対応力です。マネジャーが目視で確認する中で、応募者にどのような案内を出すかなどの分岐がかなり複雑になっていた点が課題でした。そのため、自動化でどのぐらい改善できるかがポイントでした。
これら4つのポイントをすべて叶えられるシステムがSAISOKUでしたので、導入を決めました。
自動化すべき作業の選定方法
――自動化する作業項目や工程をどうやって決めましたか?
自動化すべきだと考えていた項目は、面談設定にたどり着くまでの、人力による作業でした。導入前は、応募が来るたびマネジャーが目視で1件ずつ媒体を確認して、目視したものをPORTERSに手動で取り込んだ後、電話やメールなどを使って手動で案内を出して面談を取り付けていました。面談日程の確定は、PORTERSの面談設定自動化ツール『ZLOSS(ジーロス)』を使ってほぼ自動化できていましたが、面談設定にたどり着くまでに、マネジャーの作業時間がかかっていました。
人力を自動化にできた作業項目は、幾つかあります。まず、応募者情報の自動取込です。現在、8媒体が連携できています。次に、重複登録の取り扱いです。当社は、応募が月約7千件あり、この中には、1人で複数の求人に応募した数や面談済みの数も含まれます。これらの重複をそのまま登録してしまうと同じ応募者の登録が二重、三重になってしまい、工数が減らない原因になります。SAISOKUを使えば、応募者情報が入ってくると自動で重複チェックがおこなわれるため、現在は1人1登録が定着し、マージの作業工数が軽減されました。
また、同じ人が何件も応募する場合は、どの媒体を使って何の求人に応募したかを見ているので、媒体が持つ仕事ナンバーをSAISOKUがチェックしてプロセスを作る流れを作りました。これにより、例えば1人で5件応募した場合も、登録者は1人で、応募履歴が5件残るようになりました。
次に、目視条件の言語化設定の分岐も自動化しました。システムに命令する分岐点の言語化を実現できるか、人が判断してきたものを機械がおこなえるか、この点は非常に重要視しました。当社では、約1600パターンの条件分岐がありますが、すべてのパターンを作りました。どのような職種にどういった人が入り、どの案内を出すかの分岐です。これを約1600パターン作り、応募が来たら、即座に応募受付フォームをSNSやメールなどで送信します。応募受付フォームに回答があると、分岐パターンに従って自動的に取り込みが進みます。複雑な条件分岐にも対応可能です。
応募から面談確定までを自動化し、リードタイムが1/3に
――導入後の成果を教えてください。
応募から面談確定まで、人の手を一切加えず、すべて自動で進む状態になりました。応募管理工数については、もとは各媒体の管理画面を1個ずつ開いていましたが、現在はすべてPORTERSに取り込まれ、PORTERS上で応募者が一元管理でき、派遣先の決定までをPORTERSで運用しているため、かなりの工数削減になっています。応募者の判断工数は、人が判断していた1600パターンを自動化したため、半分の作業時間で終わるようになりました。特に月曜日は、4時間かけていた作業が1時間で終わるようになりましたので、マネジャーが自分の役割に使うことができる時間が増えました。
応募から面談日程の確定まで人が対応するとどんなに頑張っても15分はかかっていましたが、SAISOKUの導入後は、5分以内で完了するようになりました。さらに、応募者の約4割は10分以内に面談の設定まで完了しています。特に、派遣の場合は最初に応募や面談をした会社で決めるケースが多いので、1分でも1秒でも早い点は他社との優位性につながると思います。
面談が確定して実施するまでのリードタイムも決定を左右します。日数が長くなると、その間に他社で決まってしまうことがあるので、できるだけ早めに面談日を決めたいところです。この点も、平均6.5営業日かかっていたところ、現在は4.5営業日、1/3に減りました。特に、2営業日以内の面談実施の割合が、約15%から35%に増加しました。
このように、SAISOKU導入により、非常に理想的な形で生産性が向上しました。もちろん、生産性を上げるための自動化が、人でないといけない部分まで自動化しないようにすることは心がけています。派遣スタッフの方々からも、丁寧で真摯な対応をご評価いただいているので、自動化はあくまで、人がコミュニケーションに時間を割くために必要な取り組みと考えています。人じゃなくてもできることは自動化する、この目標をSAISOKUによって達成できたと思います。当社は毎年、前年比110%で成長していますので、今後もPORTERSのシステムを活用して、売上を伸ばし続ける予定です。
最後に、新しいシステムを導入するときは、実際にシステムを利用する従業員の声を聞くことがとても大切だと考えています。作って終わりにならないよう、現場を巻き込んでミーティングを重ねて、現場が運用できる状態を作るところまでが、管理側の役割だと思います。
株式会社キャリアデザインセンター
■企業情報
株式会社キャリアデザインセンター
東京都港区赤坂3-21-20 赤坂ロングビーチビル
https://cdc.type.jp/
『type』『女の転職type』『type就活』『type IT派遣』運営、転職フェア開催、人材紹介事業、Webマガジン『エンジニアtype』『Woman type』『20’s type』の企画・編集・運営など、企業の採用活動をサポートする総合的なソリューションサービスを提供






