半導体業界に特化した人材紹介事業を展開
──まずは御社が展開されている人材紹介事業について教えてください。
永島氏:弊社は、製造業に特化した人材紹介事業を展開しており、対象エリアは日本全国、ターゲットの年代的にはミドルからシニアのご経験者がメインになっています。
製造業の中でも、半導体および半導体製造装置の領域に特化しており、その他には部品や装置、一部車載向けなど日系・外資系を問わず幅広いクライアントをご支援しています。
コンサルの体制としては、全員が企業と求職者に対応する「両面スタイル」を採っています。現在、コンサルタント7名、アシスタント2名、ファイナンシャル担当1名、RPO1名という体制で運営しています。
──御社は2021年に創業され、翌年にPORTERSを導入されたとうかがっています。導入することになったきっかけについて教えてください。
永島氏:元々、私と共同代表、それからCFOの3人だけでスタートした会社なので、最初はMicrosoft365に登録者リストを入れて使っていました。ところが、登録者数が数百人単位になった時に検索機能が全く使い物にならなくなってしまって。そうなると転職者の皆様に対して、適切なサービス提供をすることができなくなるので、「データベースを構築するための専用ツールを導入しよう」ということになりました。
数あるツールの中でもPORTERSを採用したのは、同業他社の知り合いにヒアリングをかけたことがきっかけです。特に魅力に感じたのはインターフェースの使いやすさとカスタマイズのしやすさ。さらに、最初から専任のサポートスタッフがついてオンラインで丁寧に使い方を教えていただけるという点も安心感がありました。中でも一番の決め手となったのは、やはりスムーズな導入を支えてくれるサポートの充実ぶりですね。
「人材紹介事業専用ツール」のメリットを実感!
── PORTERS導入後の活用法についても聞かせてください。オフィス365を使用していた時と比べて、どんな点が楽になりましたか?
永島氏:PORTERSは人材紹介事業専用につくられたツールなので、それほど社内でカスタマイズしなくても、導入初日からデータをそのまま移管できる点にメリットを感じましたね。そもそもMicrosoft 365は、検索を前提としたツールではないので、登録者数が増えてくるとどうしても限界があって。
その点、PORTERSは検索機能がとても充実していて、実際に使ってみると格段に使い勝手が良くなったと感じました。フリーワード検索では、添付されている書類の中まで見に行ってくれますし、あらかじめ入力しておけば検索軸の設定もできる。そのあたりは、やはり人材紹介業向けにつくられていることもあり、全然違いましたね。
── 導入後の具体的な成果についてはいかがですか?
永島氏:まずはコンサルタントとアシスタントコーディネーターの連携がとてもスムーズになりました。中でも一番便利だったのは、やはり帳票作成でしょうか。PORTERSの帳票機能は、情報さえしっかりと入力しておけば、帳票に合わせてデータを自動読込みするため、様々な帳票にデータがそのまま活用できています。。PORTERSから企業ごとに契約書をつくったり、請求書を発行することもできるため、格段に工数が減りましたね。求人票の作成も自動で出来るし、企業との契約までの経緯をログとして残せる点も含めて、業務効率は期待以上に上がったと実感しています。
徹底したカスタマイズで、独自のデータベース構築を実現
──御社が使用されている環境ならではの、PORTERS運用のコツがあれば教えてください。
永島氏:私は、データベース化には大きく2つのポイントがあると考えています。
ひとつはデータを正確に入力すること、もう一つはキャリアビリティならではの情報をきちんと蓄積することです。
一つ目の「正確な入力」に関しては、一度PORTERSでデータベースを構築していこうと決定した時点で、全員でルールを徹底することで実現しました。
2つ目の「独自情報の蓄積」に関しては、PORTERSをいかにカスタマイズするかがポイントになってきます。特に当社では、ミドル層からシニア層をサポートする機会が多いため、スキルマッチや業界マッチだけではなく、その方の志向性やマネジメントスタイル、時にはパーソナルな環境までを含めて紹介の精度を高めていく必要があります。そのため、当社独自のデータ構築という点では、PORTERSのデフォルト項目に、弊社が重要だと思うマッチング項目を追加しました。その点では、他社さんよりもずっとPORTERSを細かくカスタマイズしているだろうな、という自負がありますね(笑)。
──なるほど。例えば、正確なデータ入力を実現するための「表記ゆれ」対策などもそこに含まれるのでしょうか?
永島氏:そうですね。わかりやすいところでいえば、「名前にはスペースを使わない」といった設定ですね。さらには「電話番号にはハイフンを入れない」といった細かいルールまであらかじめ決めてしまいます。最初に行ったこうした入力のルール化は、すでに社内に浸透しているな、と感じますね。
ーーPORTERSの導入後に、あらためてその良さを感じた点はありますか?
永島氏:PORTERSの導入によってあらためて感じたのは、「自社に合わせた仕様」にしやすいという点ですね。一度仕組みさえ覚えてしまえば、それほどITに関する知識がなくてもカスタマイズできてしまう。当社では基本的に全てのカスタマイズを私ひとりで行っていますので、エンジニア不在でもカスタマイズ可能なメリットを強く感じます。こうした点は、導入までの心理的ハードルを下げることにもつながっていると思いますね。
ーーPORTERSの使用法に関する社内研修は、どのような形でおこなっていますか?
永島氏:私がカスタマイズを担当していることもあり、PORTERSの使用に関するマニュアルはすべて私がつくっています。具体的には、「PORTERSの登録は、仕事において最も重要です」といった文言に始まり、かなり細かい設定をしていますね。たとえば、「どの媒体からの登録かを記載してほしい」とか、「ジョブタイトルは誰が見てもわかりやすく」など、入力時のルールも細かく設定しています。
そのうえで、英語力は会議で通用するレベルかどうか、退職理由の詳細背景など、候補者の人物像に関わる定性的な情報についても、できる限り詳しく入力してもらうようにしています。
その理由は、ソフト面に関わる部分をPORTERSで一元管理しておくことで、候補者に同じ質問を何度もしなくていいようにするためです。同様に、企業情報についてもPORTERSにかなりの情報を蓄積しています。新しく入社してきたスタッフが「この会社を担当してね」と言われても、PORTERSの情報さえ見ればすぐに転職希望者との面談を始められる状態になっています。
ーーそれは凄いですね。どのような考えに基づいてここまで緻密につくり込まれたのでしょうか。
永島氏:実際、転職者目線で考えたら、これくらい詳細に情報を把握しておいてもらえたら安心感がありますよね。その結果としてアンマッチが発生しにくくなると思います。社内業務においても、次に何をやればいいかが明確になっているため、結果的に弊社の社員の離職率の低さと定着性向上にもつながっていると感じます。
会社の規模に関わらず、メリットを享受できるのが魅力
── PORTERSの導入を検討されている企業に向けて、メッセージをお願いします。
永島氏:端的に言って、PORTERSは導入したほうがいいと思いますよ(笑)。おそらく、迷われているのは費用対効果に関する部分と、「うちは人数が少ないけど、意味があるかな?」という部分だと思います。ただ、社員数が少なくても帳票から契約書等のフォーマットをつくれることは業務の効率化につながりますし、逆に、人数が多い場合には情報シェアこそが業績を上げるキーになるはず。そういう意味では、PORTERSを使うことで圧倒的に情報共有化が進むと思います。
当社の場合、PORTERSが便利すぎて、アシスタントも含めて全員にアカウントを付与しています。その分、コストはかかりますが、それ以上の価値があることを実感しています。誰がどんなログを残したのか一目瞭然ですし、ストレスなく使いたい時に使えるのも大きい。御社のサポートは待ち時間がなく、即レスいただけることも本当にありがたいと感じています。
ーー最後に、今後の展望を聞かせてください。
永島氏:弊社は小さい会社ながらも半導体業界にかなり力を入れており、高い専門性を持って多くの転職者さまをサポートさせていただいています。弊社のパーパスは「日本のモノづくりを未来へつなぐ」というもの。
製造業はITやテック業界に比べるとレガシーな側面も多く、採用や定着にまつわる苦労が多いのも確かです。ただ、日本には非常に魅力的な企業や人材がたくさんいるので、そうした“日本のものづくり”の魅力を少しでも未来に残せるよう、今後も惜しみないサポートを続けていきたいと思います。
株式会社キャリアビリティ
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2021年設立。外資系および日系企業の製造業領域のミドルからシニア採用に特化。半導体業界をはじめとし、ロボティクス、精密機器、エネルギー、専門商社など製造業の多岐にわたる分野でキャリアを築く方々を支援。
技術革新の最前線に立つ企業と、その未来を担うプロフェッショナルたちを結びつけることにより、製造業全体の発展に貢献。