株式会社iDAの導入事例

株式会社iDA

PORTERSと他ツールとの連携で人材派遣・紹介事業の2事業間でのデータ活用、業務効率化を実現

PORTERS DAY 2025に登壇したファッション・ビューティー業界に特化した人材サービス会社株式会社iDAの執行役員である渡邊佑樹氏。同社はPORTERSを他ツールとのAPI連携で自社独自にカスタムし、派遣と紹介間のデータ連携、書類作成の自動化などに活用している。その先進的な活用方法について具体的に聞いた。

PORTERS導入理由はデータ連携力とカスタマイズ性の高さ

――最初に、御社の事業内容をお聞かせください。

 iDAは、ファッション・ビューティー業界に特化した人材サービス会社です。今年で設立25周年目となり、全国に22の拠点があります。長く人材派遣事業に特化してきましたが、2016年からは人材紹介事業も展開しています。他に、採用代行や店舗運営代行などの事業もあり、おかげでファッション・ビューティー業界ではトップシェアを獲得しています。

――他社システムからPORTERSに切り替えた背景を教えてください。

切り替えた時期は、人材紹介事業も本格的に軌道に乗り出した頃です。当時使っていたシステムは人材紹介に対応しておらず、人材紹介事業は人材派遣事業とは別のシステムと併用するしかなく、データベースの分断が発生していました。また、人材派遣システムの方ではオンプレミスでAPI(他ツールとのデータ連携)もできないため、業務の効率化をしづらい状況にあり、これらを解決できるシステムを探していました。

――複数の選択肢の中からPORTERSに決めた理由は何でしょうか。

当社が抱えるシステム上の課題が解決できると確信したからです。具体的には、派遣と紹介のデータ連携、API、自社に合わせてシステムを最適化できる点です。特に、派遣と紹介のデータを連携し、疎通を活発にする点はもっとも期待しました。求職者にとって、派遣と紹介のどちらが働きやすいかは、キャリアやライフステージの変化によって異なります。その時々のベストな方法で提案し、『生涯キャリアの実現』を支援するには、データ連携がマストです。

他ツールとの連携で自社に合わせて最適化

――実際に、どのようにPORTERSを活用くださっていますか?

 さまざまな使い方をしていますが、主にデータベースとして活用しています。
具体的には、自社ホームページからPORTERSに自動で応募を取り込む連携や、他社派遣管理システムとの連携、BigQueryへのデータ連携を行い、Google Analytics(アクセス解析ツール)などの他のリソースとも合わせてデータを一元管理することでLooker Studio(BIツール)で表現したり、Google Cloud Run (アプリケーションプラットフォーム)などと連携しています。
 
 Looker Studioには自社独自のダッシュボードを作りました。毎夜、PORTERSで更新されたデータをBig Query(データ分析ツール)へ連携し、データテーブルを作ってLooker Studio上でグラフや表などを用いて表現しています。
例えば、クライアント分析ページでは、求職者が求人に対して派遣が決定した係数や歩留まりなどを、タイムリーに表示できます。部門別KPIでは、応募数の増減や面談数などの割合を出したり、媒体別の前月差などを表示したりしています。他に、顧客別、営業部門別、営業の個人向けページなども作っています。個人向けページでは、 個別の進捗状況や見込み数値などを表示できるので、マネジメントのフィードバックでよく使います。
また、コーディネーター用ページでは、面談から2週間経っても仕事の提案をしていない人を常に確認できたり、PORTERSとつなげてレジュメを確認して仕事につなげたりできるページなども作りました。


――様々なページを作成されていますが、どのような手順で作成されていますか?

 作る際は、ほしい指標をリストアップしてからテーブルを設計します。最初にプロトタイプとして描画してみることが重要です。それから現場に見せて問題点がないか確認した上で、 初めて入力ルールを策定して入力を徹底してもらいます。


――入力を徹底してもらうための工夫はありますか?

 入力のルールを決めても、実際にできているかどうかを自分で確認するのは難しいので、確認専用ページや、全員の入力率を見られるページなどを作りました。

――効果はありましたか?

 飛躍的に求人の入力率が上がりました。データは正確に入力しなければ、ダッシュボードに正しい数字は出てきませんので、入力の全面的なバックアップはかなり重要な作業です。
最初から完璧には作れないので、まずは試作品で可視化し、現場からのフィードバックを得ながら改善していきました。改善ミーティングを毎週行い、1ページずつ丁寧に追加しました。

――効率面ではどのようなメリットがありますか?

想像し得るKPIや指標のほとんどは表現でき、ボトルネックになっている点がすぐに分かるため、会議のたびに「いったん持ち帰って数字を出します」みたいなタイムロスがなく、素早く正確な意思決定ができるようになりました。

AIとの連携で、求人票や職務経歴書、転籍誓約書の自動作成を可能に

――その他の使い方も教えてください。

 レジュメを基にAIで職務経歴書や履歴書を生成したり、求人情報からAIで求人原稿を生成したり、対話解析ツールのBringOutによる面談の文字起こしや要約データをPORTERSと連携させてレジュメ情報に書き込んだりしています。これにより、面談をしてない人へも仕事を提案できるようになりました。

 他に、派遣から転籍する場合、アクションメニューから転籍誓約書を求職者別に作成するのは手間がかかるので、転籍誓約書をボタンひとつで作れるようにしました。また、稼働中の人が分かるよう、フラグをオン・オフできるようにしました。さらに、PORTERSでの動作を検知して、Teamsで担当コーディネーターにタイムリーに通知する仕組みや、自動契約が切れる45日前にLINEで更新確認を送って返信をPORTERSに送る仕組み、タイムリーな進捗件数の通知を自動化したりするなど、これまでに30以上の仕組みを作りました。

――作成事例として、アクションメニューから転籍誓約書を作る方法を教えてください。

 主にGoogle Cloud RunとPorters APIとPowerAutomateを用いて実装しています。アクションメニューを押すと、転籍申請用フォームが立ち上がるので、紹介、TTP、月本数か、期間、両立率などを記載して上司に申請します。申請すると、Teamsで上司から承認がきます。承認されると、シェアポイントのリストにログとして残り、申請者にTeamsで通知され、承認済みとしてリストが更新されます。転籍誓約書作成ボタンが押せるようになるとより詳しいデータが入力できるという仕組みです。

――AIを使ってレジュメから職務経歴書を作成する方法も教えていただけますか?

 Bookmarklet(ブックマーク機能)のレジュメ画面から職務経歴書AI生成ボタンを押すと、PORTERSに入っているレジュメをもとに、AIが職務経歴書を生成してくれる仕組みになっています。
 広告用の求人原稿の生成や、紹介文、推薦文などにも適しています。
 

自社独自のシステム開発で最適な支援を

――PORTERSのメリットを教えてください。
PORTERSのAPIを使えば、さまざまな機能を実装できます。市販の支援システムは日々進化しますが、それはあくまでも最大公約数的な内容です。そこから自社に合わせた開発は必要ですが、PORTERSは使い勝手がいいので、非エンジニアの私でもストレスをあまり感じずに使えています。

――ありがとうございます。最後に、これから始まる予定の開発や仕組みがあれば教えてください。

今は、求人の自動レコメンド機能に注力しています。ファッション・ビューティーの求人は、求職者の雰囲気とブランドとのマッチングが大きなポイントになりますので、条件マッチングと合わせてレコメンドできる仕組みを作り、求職者に最適な提案をすべく日々奮闘しています。他に、交通費入力の自動化や、マーケティングオートメーションなど、実装したい仕組みは考えるときりがありません。

株式会社iDA

■企業情報
株式会社iDA
東京都渋谷区代々木2-2-1 小田急サザンタワー7F
https://www.ida-mode.com

1999年、ファッションビジネス業のコンサルタントとして創業。販売職を中心に、ファッション企業の全ての職種に対する人材サービスと、店頭課題に関する幅広いソリューションを提供している。充実した教育制度と全国展開が特長

Interview with
渡邊 佑樹氏

株式会社iDA
執行役員 経営企画室 室長