Research Institute

2017.02.01

人材業界KPIマネジメント アンケート調査

アンケート実施:2016年10月/有効回答数156  対象:ポーターズマガジンご購読者

昨今、多くの人材企業様でKPI(業績評価指標)の実施に向けての取り組みや検討が行われており、より成果を出すための最適なKPIの設計や、管理ツール、とるべきアクションについて、ポーターズマガジンをご購読のお客様からもご相談をいただくようになりました。今回は各社のKPI管理の取り組みについて調査いたしました。

現在のKPI管理状況について

全体のうち、7割が何らかの形でKPI 管理をしていると回答。管理部門で全社規模でのKPI 管理を実施している企業は30%、部門やチームでKPIを設定して管理している企業が36%となり、特に設定していない企業も目立つ。􀀀

どのようなKPI管理をされていますか?

現在の求職者の全体的不足という背景もあるとは思うが、求職者獲得に関するKPIを設定している企業が5割を上回った。また、コンサルタントの行動目標もフリーコメントも含めて様々に工夫して設定されていることが分かる

その他の回答

進捗数件数、コンサル別求人獲得数、コンサルタント別金額、スカウトメール送付数・開封率、集客種別毎の売り上げ貢献度、新規JOB獲得、JOB推薦実績、JOB決定実績、フィー単価、役員接点数など

今後KPIで実施していきたい内容は?

今後の要望や計画については、やはり求職者獲得施策のROIやコンバージョンを高めるための設計が注目されるとともに、成約後の満足度や継続期間など、求職者の満足度を上げて、長く契約、または自社での更新を促すための施策についての注目度も数値から読み取れる。

KPIの管理の内容について

83%を超える企業で指標を設定しており、その結果をアクションプランに落とし込んで実行してる企業が半数を超えるが、日常的なデータの可視化およびレポートまでを定型化している企業はまだあまり多くないことが分かる。

KPI管理ツールをご活用ですか?

KPI管理ツールやサービスなども最近は目にするようになったが、現在のところExcelでの管理が9割弱となった。月次レポート等毎回作成しているために、定期的なモニタリングやレポーティングの自動化などはこれからという上の質問の回答ともいえる。

その他の回答

Google スプレッドシート
HRビジネスクラウド

編集部の視点

今回の調査で多くの企業が何らかの形でKPIを導入していることが分かった。しかし経営層向けのダッシュボードのようなモニタリングや自動レポーティングのような仕組みはこれから導入を検討するという企業も多いことが分かる。

一方、毎回取材等で個別に経営者の方にKPI設定について質問すると、皆さんに共通するのは、KPIは非常に重要であり、よく考慮して設計する必要があるということと、同時にKPIでは測りきれない効果やスキル、KPIでは保てないモチベーションなどという要素も企業内には明らかに存在していて、そのような個別のスキルや意識などをどう評価し、KPI管理とともに業績につなげていくか、という考え方が今後非常に重要になってくるのではないか。

今後編集部では、本当に成果につながる最適なKPIとは何か、と個人の特性や数値化できないスキル、感性などをどう評価していくか、その設計方法について引き続き調査を行っていきたい。