Research Institute

2018.12.13

求人媒体 アンケート調査

アンケート実施:2018年2月~3月/有効回答数115  対象:ポーターズマガジンご購読者・セミナーご参加者の人材関連事業に従事する方

近年、求人媒体は人材紹介会社・人材派遣会社にとって求職者の開拓に不可欠のものとなっている。媒体の数も多く、自社に適した媒体は何かと検討している企業も多いのではないか。 今回の調査結果より、1社あたり平均3.64媒体利用していることが分かった。では、各媒体の利用状況や評価、費用対効果が高い媒体はどこか?次に、項目別に見ていく。

1.現在利用している媒体・これから利用したい媒体

“現在利用している媒体”は、Indeed、リクナビNEXTエージェントNetwork、doda Maps、enミドルの転職が上位4位となり、メジャー媒体が上位を占めている。“これから利用したい媒体”では、Indeed、マイナビ転職エージェントサーチ、リクナビNEXTエージェントNetworkの順となり、Indeed がともに1位という結果になった。

2.媒体評価:求める人材

“求人媒体で求める人材の数”では、リクナビNEXTエージェントNetworkが圧倒的に1位という結果になった。
“求める人材の質が高い媒体”では、ビズリーチ、enミドルの転職、日経キャリアNETエージェントサーチが上位3位を占め、ハイキャリア系が健闘している。

3.媒体評価:求人情報が掲載しやすい

“求人情報の掲載しやすさ”では、Indeedが1位で、続いてイーキャリアFA、ビズリーチという結果になった。入力画面の使いやすさや、項目数が影響していると考えられる。

4.媒体評価:掲載料・スカウト料が妥当

“掲載料・スカウト料が妥当”の項目では、僅かな差であるが上位からマイナビ転職エージェントサーチ、Indeed、リクナビNEXTエージェントNetworkという結果であった。

5.媒体評価:契約率の高さ

媒体ごとの“契約率の高さ”では、リクナビNEXTエージェントNetwork、doda Maps、ビズリーチが上位3位を占めた。

6.媒体評価:費用対効果(ROI)が高い

“ROIが高い媒体”の調査では、Indeed、Daijob.com、リクナビ派遣の3社が同数値で1位という結果であった。Indeedは広告モデルでリーチも広く、また特化型の媒体が上位にある傾向が見られる。

7.媒体評価:営業のサービスがよい

営業のサービスが良いに関しては、リクナビNEXTエージェントNetwork、マイナビ転職エージェントサーチがともに1位、イーキャリアFAが3位という結果であった。

8.媒体評価:総合

最後に、媒体の総合評価の調査結果は、圧倒的1位はリクナビNEXTエージェントNetwork、2位はenミドルの転職とビズリーチという結果になった。 リクナビNEXTエージェントNetworkは、求職者の登録数が多く契約率の高さも1位であり、特化型でない紹介会社には、このサービスの利用が有効な媒体の一つと考えられる。
また、各社は求職者獲得コストの適正化にも取り組んでおり、「媒体のROIを高めたい」「効果的な媒体を絞りたい」といった媒体への取り組み、「質の高いクライアントの開拓」「良い求人案件の獲得」といった求人への取り組みを強化している。そして、今後への取り組みとしては、媒体以外の集客方法の確立(リファーラル、口コミ、自社HPの強化、検索エンジン広告など)が挙がり、媒体を取捨選択する動きも見られた。

“求職者獲得コストを適正化するために、取り組まれていること“では、以下の意見があった

媒体への取り組み
  • 案件に合った媒体の選定
  • 媒体を絞る
  • 媒体のROIを図り、継続の判断をする
  • スカウト返信率・求人エントリー率を高める
  • 今後は費用対効果を鑑みて3つ程度に減らしていく予定
求人への取り組み
  • 質の良いクライアントの開拓
  • 良い求人案件の獲得
  • 求人内容の充実とスカウトのターゲティング
その他
  • 媒体以外からの獲得ルートの開拓
  • 口コミ、求職者からの紹介促進
  • 候補者からの紹介
  • 応募から面談までの時間の短縮

“その他現在の媒体利用で困っている事、改善したい事“では、以下の意見があった。

媒体方向性
  • 記載できる内容に制限があること
  • 成果報酬に変更しているトレンドが好ましくない
  • 求人掲載の管理。自社システムとAPIで連携できれば楽
  • 原価が高いこと
  • マーケットシェアの高まりに伴い重複率が高まっている
  • 紹介業界が特化されているのでスカウト、掲載案件数など少なくてもいいので料金を安くしてほしい
求職者の傾向
  • 集客効果を高めたい。質より量を確保したい。量を追えば質はついてくると考えています。
  • エントリー者の呼び込み
  • 最近は売り手市場なので、良い人材が少ない
  • 若い応募者が少ない
  • 反応、求職者の質
  • UターンIターンの希望求職者の確保

それでは、自社にとって効果的な媒体を、どのように見極めればよいか。
人材ビジネスの各社では、それぞれビジネスモデルが異なる為、すべての企業に万能な媒体は存在しない。そのため、各社が媒体の費用対効果を取りながら自社に一番フィットする媒体を選別していく事が不可欠であろう。また、媒体を有効活用しながら、自社サイトを強化することが今後のトレンドになっていくと考えられる。

IMEXのご紹介

最後に、自社にとって効果的な媒体を見極める有効な手段の一つとして、「Porters IMEX(アイメックス)」を紹介する。これは、主要媒体をはじめとした媒体からの求職者を自動化できるシステムだ。主なメリットは、以下の4つになる。

  • 応募者取り込み作業の軽減
  • 応募者情報の取り込み精度が上昇
  • 媒体の費用対効果の測定が可能
  • 自社独自の転職意欲の高いDBの作成が可能になり、返信率が増加

まずは、IMEXを利用すると、各媒体を経由してエントリーのあった求職者を自動的にマッチング総合管理システムのHR-ビジネスクラウド(HRBC)に取り込める。これまで手作業でCSVデータのダウンロード・インポートを実施していた人材会社の場合、1か月あたり約15時間も削減できる。(3媒体利用し、1媒体あたりの取り込み作業に15分かかることを想定)
IMEXを利用することで、単純作業を削減し、本来の業務に注力することが可能になる。これは、多忙な人材ビジネスでは、大きなメリットとなる。
また、転職意欲が高い求職者からメール返信や応募が来た際に、IMEXを通して自動的にHRBCに求職者のデータが取り込まれる。そしてHRBCに求職者の情報が蓄積されるため、自社独自の転職意欲が高い人材DBが作成され、その結果スカウトへの返信率が増加し、さらに社内のキャリアアドバイザーと求職者の情報がすべて共有できるようになる。

IMEX画面

そして、効果的な媒体の絞り込みに欠かせないのが費用対効果の把握である。IMEXに取り込まれた求職者データは、自動集計されるので、どの媒体から何名のエントリーがあった、何名成約できたかなどを分析し、費用対効果を確認できる。今回の媒体調査結果にある「効果的な媒体を絞りたい」というニーズがある際には、こちらのシステムを検討することもお勧めする。