人材紹介業の成果管理とは?

  • ポイント1

    成果の把握とは?KPIの重要性

    近年、ビジネスにおいてKPIは重視され、人材紹介・人材派遣企業においても、KPI管理が非常に重要視されています。

    KPIとは「KEY Performance Indicator」の略で「重要業績評価指標」または「重要達成度指標」と、訳されます。

    KPIは目標を達成するために業務のプロセス毎に達成度の進捗状況と評価をするための指標です。

    また、各プロセスのKPIを数値化・可視化、達成度管理をKPI管理と言います。

    KPIを設定し、目標を達成するために成果を数字化することで、成果の把握や進捗具合の把握が容易になります。

    適切なKPIの設定は目標達成に必要な行動が明確化されるので非常におすすめです。

    各業務・スタッフごとに、成果を得るために何をするべきかが理解しやすくなり、結果的には作業時間の短縮、業務の効率化へと繋がります。

    そして、最終的には、メリットの方が多くなっていくでしょう。

    人材紹介業の方向けに、マネジメント層とコンサルタント層に分けて説明します。

    マネジメント層のメリット

    ・評価と次のアクション検討ができる

    KPIにより成果が数字として示されれば、現状理解と評価が容易になります。現状理解と評価を正しく出来ることで、経営層は、次にすべきアクションの判断・選択を早めることができるでしょう。

    ・コンサルタント育成ができる

    数字による客観的評価は、コンサルタントの得手不得手を明確化します。各コンサルタントがどこを伸ばせるか、どこを補うべきか。

    成果を把握することにより、適正で客観的な評価ができるだけでなく、レベルに合わせた教育をプランし、実施することができます

    そして成果を把握するために、経営者、マネジメントがいくつかの指標を決定し、管理する仕組みづくりをします。

    大手人材企業が管理システムに多額の投資をしている理由のひとつは、この仕組みづくりをすることにより、画一期的にコンサルタント育成を行うためです。

    コンサルタントのメリット

    ・セルフ・マネジメントができる

    全体の目標を達成するには何が必要か。

    自分は他社員と比較して、どの業務の数字が足りていないのか、その課題を達成するために何をすべきか。

    これらがKPIを設定することにより、各業務フローの進捗や成果率が見える化でき、自分でどの業務に注力すべきか判断できます。

    このため先輩社員や経営層に頼ることなく、目標を達成するための到達ラインを自分で理解でき、結果セルフ・マネジメントが可能になるのです。

    ・プロセス・マネジメントができる

    KPIで業務フローの見える化を行うことで、目標達成に必要なプロセスを確認し正しい手順を理解できます。

    自分の業務プロセスは正しい手順で進められているのか、間違っているならどこなのか、を客観的に判断できるようになり、間違いや無駄を省くことができます。

    ・部下をマネジメントできる

    自分を客観的評価できれば当然、他者もその数字に基づいた評価が可能になります。

    部下の能力を数字による成果管理で判断し、指導すべき点があるならどこなのかが明確になるため、ピンポイントで指導が可能になり部下の育成の簡素化・能力の均等化を図ることができます

  • ポイント2

    よくありそうなKPI設定をしなかったことによる失敗事例

    人材紹介業では「スカウト数」「面接数」「内定数」「企業との商談件数」など、経営者が把握すべき成果の指標がいくつもあります。

    それらを報告するために定例ミーティングを開催している企業がありました。

    しかし、その定例ミーティングで使用する報告書作成に毎週一定の時間を割いている。

    上記の事例は、多くの人材紹介業で見られることではないでしょうか。

    その報告書を作成するための時間は本当に必要でしょうか

    報告書自体は重要ですが、貴重なコンサルタントの時間を奪っていたり、作成者それぞれの主観や独自の統計に基づいたもので作成されているために折角作成しても現状を正しく反映できていなかったりする場合があります。

    業務に無駄が生じている上に、成果を判断するには難しいものとなってしまっています。

    成果管理や定例ミーティングの資料作成に時間を割くのであれば、面接設定、電話連絡など、通常の業務に時間を充てて欲しいのがマネジャーや経営者の考えでしょう。

    成果を把握するシステムを構築せず個人の能力や考えに頼ったものでは、時間と人材の浪費です

     

  • ポイント3

    業務フローの見える化を行う方法

    業務フローの見える化、KPIを導入しても、数字化されたものを眺めているだけでは意味がありません。

    数字化されたものから何を導き出せるかが重要です。

    自身の成果と照らし合わせ、問題があるか、あるならどう改善すべきかを導くまでが肝心です。

    そのために以下の業務の中で数字を意識して行うことが重要です。

     

    ①見込み人材の母集団形成

    まず、求職者として見込まれる人材を確保し母集団を形成していく必要があります。

    広告やスカウトメールが重要となりますが、ただ広告を出し、ただメールを送るだけではいけません。

    自社の魅力をアピールし求職者に「ここに頼んでみよう」と思わせる中身が伴ったものでなければなりません。

    広告をご覧になられた方、スカウトメールを送った方。

    全員が反応を返してくれる訳ではありません。

    反応がある方が少数です。

    そのため、多くの場合は、送信数をどこまで増やせるかが鍵となります。

    送信数を増せば、反応が返ってくる人数が増える可能性が上がり、母集団の規模が大きくなるからです。

    このため、母集団形成におけるKPIは、メールの送信数など、アタックしていく数の母体を増やしていくことになるでしょう。

    ②自社との初回接触

    広告、スカウトメールによって、エントリーを希望する方が現れた場合、その方と接触し経歴や希望するキャリアの確認を行います

    ここで、大事なのは求職者の本音を引き出すことです。

    最適と思われる企業とのマッチングを行っても条件や希望の細部の違いから採用辞退、不採用になっては意味がありません。

    求職者との信頼関係を築くことが採用率を上げることに繋がります。

    求職者との接触も大事ですが、そもそもの接触回数が少ない場合、すなわち、面談を急にキャンセルされるなどがあった場合には、元となるスカウトメールの返信率に原因があると考えられます

    返信率の低さの原因・問題点を解析し、母集団形成の方法を見直す必要があるでしょう。

    このため、初回接触の数字は、母集団形成での影響も受けますが、ここでのKPIは、求職者との面談率や、求人打診率などが一つの指標になります。

    ③書類選考

    書類選考での通過率は他の人材紹介企業との差をつける重要なポイントなのかもしれません。

    そのために企業との良好な関係を作り、求めている人材がどのようなものなのか理解を深める必要があります

    それと共に推薦文の質も高めます。

    的確な理解と質の高い推薦文は書類選考を通過する確率を引き上げます。

    ここは、コンサルタントの企業理解と求職者の魅力の引き上げが問われるところです。

    それぞれの希望を理解し最良の組み合わせを考えましょう。

    落選が続けば求職者、企業のどちらの信用も失いますので、非常に慎重に行いたいところです。

    それぞれの希望を理解し、信頼関係を築くことが出来れば書類選考から面接へと次のステップへ進みやすくなります。

    仮に書類選考で落選した場合も落選理由を確認し、今後の通過率を上げるための改善を行っていくことが重要になります

    ④企業との面接実施

    面接は人材紹介業として難しいものの一つです。

    万全の準備を行っても面接を受けるのは求職者本人のため、準備が全て反映されるとは限りません

    内定率を上げるために求職者、企業の、双方へのフォローを徹底し不安な点、不確定要素があれば、面接前に確立に取り除いていきましょう。

    ここでのKPIは面接件数になりますが、ドタキャンがないかなど、質も非常に重要です。

    ⑤企業への内定

    内定を得たら終わりではありません。

    内定は企業側が求職者を必要としている証ですが、求職者が必ず受け入れる訳ではありません

    条件が合わなければ、求職者側が辞退することになります。

    そうなっては、それまでの全てが無駄になります。

    最終的なオファー条件が出る前に双方に交渉の余地があるか確認が重要です。

    もし差異があるのであれば、その点について話し合い、差異が埋まるよう双方と交渉していきましょう。

    月ごとの内定件数、内定までの日数か、その割合をKPIとして、目標に設定する必要があります。

  • ポイント4

    業務フローの見える化を達成すると

    上記により、各業務フローに目標数字を設定した場合、どのようなメリット、利点があるでしょうか。

    報告レポートの作成が簡単になる

    KPIの導入により業務フローの見える化を達成すれば、報告書作成はこれまでより遥かに簡単になります

    プロセスが全て可視化されているため特殊な事案以外の入力作業は不要となり、通常の報告は数字の入力など簡単な入力作業のみで作成できることになります。

    これまで報告書作成に費やしていた時間を大幅に短縮できることで、報告書作成の負担を軽減し、本来の業務に専念できるようになります。

    また、報告書のクオリティが個人に依存しないのも大きなメリットです。

    課題が分かる

    業務フローの見える化の元、作成された報告書はウィークポイントを明確にします。

    数字が悪ければ、そこに課題があると誰の目にも明らかになるからです。

    課題さえわかれば解決するために、選択すべきアクションが明確になり、アクション決定の判断もスムーズになります。

    目下の課題をどのように解決するか。

    今後、この課題を解消していくために教育プランの改善、業務の進め方の見直しなど短期・長期的な視点での解決策を見つけやすくなります。

  • ポイント5

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。

    KPIによる業務の可視化・データの共有化の重要性について、ご説明させていただきました。

    成果を把握するための仕組みとしてとてもシンプルかつ有効な方法は、業務フローを見える化し、簡単な日々の業務入力のみでKPIを管理する方法です。

    マネジメントのメリットは
    ・面談や進捗状況がひと目でわかる
    ・全体の課題がひと目でわかる
    ・各コンサルタントの課題がひと目でわかる
    ・コンサルタントを評価できる
    ・「成約フェーズ」の成果管理をひと目で把握できる

    といったことがあり、

    コンサルタントのメリットには、
    ・面談設定というアクション目標に集中できる
    ・面談前にフォローコールができる
    ・大人数に対する対応を同時に進めることができる
    ・毎回報告書を作成しなくても状況がすぐわかる

    といったことがあります。

    そして、繰り返しになりますが、成果管理は ・マネジメントによる「評価と次のアクション検討」 ・コンサルタントによる「セルフ・マネジメント」 を強化する非常に有効な手段ですから、この仕組みを整えることは大変重要です。

    また、業務の可視化を「監視するため」と、考える方もいるかもしれませんが、それは可視化の一側面でしかありません。

    製造されたものが成果として明確になる製造業と異なり、人材紹介業は過程での成果が見えにくく、当然、課題も見えにくくなります。

    こういったものを明確にし、組織として目標を達成するために何が重要で何が問題かを明確にするのがKPIによる業務の可視化・データ共有化の本来の目的です。

    成果が見えれば、品質や生産性も見えてきます。

    見えてきたものを見直すことで業務の効率化を促進、業務の効率化が進めば組織全体の能力の向上、経営のスリム化、業績アップへと繋がっていきます。

    そのためには、システムの導入が必要不可欠でしょう。

    円滑にKPIの可視化、データの共有化を行うためのシステムがあれば、大幅に業務を効率化できます。

    ポーターズのシステムは、人材派遣・人材紹介業に特化しています。

    蓄積されたデータによって事業規模に関わりなく、従来のシステムからスムーズな移行が可能です。

    初期費用不要、定額制のHRビジネスクラウドの導入を是非、ご検討ください。